明治時代に刊行された、幽霊噺の著作中最もたくさんの幽霊譚が収載され、最高に楽しめる本と言われる、左右田秋満編【古今実説幽霊壱百題】の出品です。明治３２年３月、名古屋の陽秀禅院で行われた百霊供養会の百物語の筆記。 本書には明治３０年頃、多くは民間中に知られずにいた、明治時代の幽霊談を中心に１００の怪談話が収録されている。「写真に幽霊が映り込む話」や、「馴染み深い皿屋敷のお菊」「台湾から追いかけてきた幽霊」噺など、背筋の凍るような話ばかりでなく、「父の幽霊が遺した子を思う話」や、「落語のような落ちのある」、笑える話もあるので、臆病だが、怖いもの好きな人にも好適。来年の夏の怪談話のネタはこれで決まり！そんな幽霊噺の決定版！
◎名古屋・其中堂刊 明治３３年１０月発行 再版 １６２頁

▲状態は経年のスレヤケシミ蔵書印等あり、表紙や背の補強補修もあります。本は比較的しっかりしており、読み本として読んで楽しむことは十分にできる一冊です。